一文字堂 刀剣

日本刀・刀剣・太刀・脇差・短刀・槍・薙刀・鍔・拵・刀装具・縁頭・目貫・美術品・居合刀の専門店です。東京都町田市

盛光                       0100006

鑑定書 銃砲刀剣研究会      150000円(税別) 

長さ 1尺9寸9分(60.3cm)  反り 4分5厘(13mm)  穴 2
時代 永正(1504~)  国 越前(福井県) 鎬造  直刃
元幅 30.0mm  先幅 19.0mm  元重 6.9mm  先重 4.4mm
刀身重量 569g  抜刀重量 794g  白鞘・拵え・つなぎ有

盛光
登録証(現状)の種別が脇差になっているので、ヤフオクのカテゴリーは脇差で出品しておりますが、登録証の長さ 1尺9寸9分を㎝に直すと約60.3cm(現物)です。
登録証の長さの測り方が初期のころは単位が尺になってまして、2尺から刀・2尺以下脇差でした。2尺をcmに直すと60.6cmです。
現在の登録は単位がcmで60.0cmから刀、60.0cm以下が脇差ですので、現在の登録証の基準ですとこの本刀は種別 刀 となります。
まぁ、力んで書いてみても刀身が長くなるわけではないんですけど、この刀の名誉のために、本当は刀なんです!と一言、言わずにはいられなかったので長々とすいません。

鎬造、庵棟。良く鍛えられた板目肌に締まった匂い出来の中直刃紋。
茎は生で穴2。時代は永正、国は越前と鑑定書にある。永正は西暦でいうと1504~1520。戦国の世真っ只中。この時期の刀、備前の片手打ちという刀の言葉がありますが、60cm前後の長さのが結構あります。
この時期、戦闘形態が徒歩戦が主流(馬上だと長くないと届かない)、野戦は弓(鉄砲はまだ無い)で崩して槍で追い散らす。拠点制圧に刀(槍は屋内では長すぎ、脇差は首取り用)。屋内で襖をバンバン開けながら行くのには具合が良かったのでしょう。つまり実用的ってことですね。
砥状態は良い。 地刃の肌・働き共に良く見え、サビも無い。直刃で少々眠いが、古刀の直刃らしくほつれて肌に絡むところもあったりして味がある。

傷 刃切れはありません。(刃切れが有った場合は返品でご相談させてください。)
刃こぼれは無いと言いたいところなのですが、ハバキ元から35mmぐらい先に、ちょっとした引っ掛かりがあります。例えていうなら沸一粒(荒沸じゃないです)ぐらいの大きさです。
鍛え傷系の肌の目立つところがあります。人により肌か傷か判断がさまざまでしょうが、一番大きなのが画像8枚目のもので、どちらも樋の中にあります。

拵え
縁・頭 龍の図  目貫 竜虎の図  鐺 波の図  鍔 鉄地の透鍔  ハバキ 銅の加州ハバキ  (金具は全部幕末までのもの)
柄は黒色正絹の摘み巻き、鞘は黒の変り塗り(虫食い塗りか?)

まず、この拵えの一番の特徴は鞘で、薩摩のものです。薩摩の拵えにはいくつもの掟がありますが、その中の一つに返し角の形があります。
画像6枚目にありますが返し角の先っぽの返しの部分が鞘に付くような感じで、通常のもののようにL字にはなっていません。これが薩摩拵えの特有の返し角です。 
画像10枚目のとうり、刀を鞘に納めてのハバキのぴったり具合、抜いた状態での鯉口の状態と反り・長さの一致具合からいってこの鞘は刀身のオリジナルの鞘とみて間違いないかと思われます。
金具は全部時代の物。薩摩の返し角、虫食い塗り(現代の鞘では見ない塗り方)と総合的に判断して、この鞘は幕末(もしくはより以前)のものと思われます。
時代の鞘なので凹み・漆の剥れはいくらかあります。(画像9枚目)が、あまり目立ちません。(画像に掲載以外にも鞘塗りの痛みは有りますが、掲載のものより大きなもの、目立つものはありません。)
もともと虫食い塗りというのは傷が目立たない変り塗りです。自動車が良い例ですが、均一に鏡面仕上げにすると傷が目立ちます。
昔の職人のいい仕事がしてあるので、上塗りの剥れたところもしっかりとした下地塗りがしてあるので、鞘の木肌の色はみえていません。

柄は近年造りなおしたものと思われます。柄巻は新しいですし鮫皮も新しいきれいな色をしています。
柄糸(正絹)も鮫革も天然素材由来ですので100年以上そのままもつのは中々厳しいものですので、残念ではありますがしかたないでしょう。
しかし、現代でもいい職人のところで制作されたと見え、柄形・鮫の貼り方・柄巻共に丁寧な仕事がされています。

鍔 鉄地の透鍔 自分では極めまでは出来ないが、赤坂か尾張か?耳厚で5.9mmあって、音が高いので尾張なのではと思う。
鍔サイズ 縦 70.4mm  横 68.0mm  厚み 5.9mm

金具はどれもなかなかいい物が使われております。

白鞘 
鳩目付なのだが、裏側の鳩目がなくなっている。目釘はちゃんと入るし、ちゃんと効く。実用上は問題ない。(一番下に画像有)