一文字堂 ICHIMONJI-DOU

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折れず曲がらず良く斬れる(1)

折れず曲がらず良く斬れる(1)

前回からかなり時間が開いてしまいました。ちょっと忙しいとこんなもんで、時の早さに慄いています。いろいろ反省することもありますが、一話完結スタイルでなくちょっとずつでもコマメにアップできるようにしていけたらどうだろうと試していきたいと考えております。

今回は刀、日本刀をあらわす言葉でだれもが聞いたであろう「折れず曲がらず良く斬れる」についてお話させていただきます。例によって私見ですのでそんな考え方もあるのかぐらいの気持ちで読んでください。

昔むかしから「折れず曲がらず良く斬れる」のが名刀だ!もしくは名刀の条件だなんて聞いたことありませんか?で、この刀が(もしくは刀工)「折れず曲がらず良く斬れる」の名刀だ!という刀を見たことありますか?自分は良く斬れたという伝承はいろいろ聞いたことがありますが(小豆兼光・にっかり青江などや裁断名の刀など)どれも良く斬れることは表していても「折れず曲がらず良く斬れる」をすべて説明するものではないかと・・・鉄砲斬りは兼光だったかな?うろおぼえですが。火縄銃を斬ったのなら折れず良く斬れた、曲がらなかったことは話に触れられていなくても曲がらなかったであろうとして、この話は「折れず曲がらず良く斬れる」がそろっていると考えてもいいかと思います。3条件がそろっている伝承はすぐにパッと思いつくのはこれぐらいで、とにかくそんなに多くはないんじゃないかと。この鉄炮斬りの話にしても良く斬れるの話にはでてくるが「折れず曲がらず良く斬れる」とは評されるものではないと感じています。

それが江戸時代も後期になって真雄(ひいては山浦系)の荒試しの話が出てきます。この話最初に読んだとき素直にスゲーと思いましたが、その後どうなんだろう?と思っています。そんなに素晴らしい!物を幕末の京都や戊辰の戦で誰かが持っていたとか使われてすごかったとか実績話を聞かないんですよね。近藤局長の虎徹は清麿だった説も確証はないし、ちょっと刀の勉強したら清麿は虎徹の贋物には成らないと思うのが普通でしょうし・・・明治の某高官が酔って妻を惨殺したのが清麿だった説なんか不名誉な話だし・・・とにかく腕のある有名人が持っていた、戦場での武勇譚がどうだったてのをきかないんですよね・・・

というわけで第一回の結論。
「折れず曲がらず良く斬れる」名刀は見たこと聞いたことがない。
次回に続きます。最終結論は最終回にて。

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